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亡くなった人のふるさと納税はどうなる?準確定申告で所得税の寄附金控除は受けられるが、住民税の控除とワンストップ特例はない|相続人がすること5つ

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家族が年の途中で亡くなったとき、その人が生前にしていたふるさと納税の控除はどうなるのか。相続人が手続きをする「準確定申告」で寄附金控除を受けられるのか、ワンストップ特例の申請書を出していた場合はどうなるのか。あまり案内されていないことですが、国税庁のタックスアンサー(No.2022)と総務省の個人住民税の説明で、答えははっきり決まっています。この記事では、2026年10月5日に確認した公式の内容にもとづいて、亡くなった人のふるさと納税は所得税の控除だけ、住民税の控除はないという結論と、相続人がすることを整理します。

結論:所得税の寄附金控除は準確定申告で受けられる。住民税の控除はない

控除

亡くなった人の寄附

理由

所得税の寄附金控除

受けられる(準確定申告で)

国税庁No.2022:死亡の日までに本人が支払った寄附金が対象

住民税の基本分・特例分

受けられない

住民税は翌年1月1日に住所のある人に課税される。亡くなった人には翌年度の住民税がない

ワンストップ特例

使えない

翌年度の住民税から控除する仕組みなので、控除する税がない

ふるさと納税の控除は、所得税の寄附金控除(寄附した年の所得税)と、住民税の基本分・特例分(翌年度の住民税)の3つを合わせて「寄附金 − 2,000円」になる仕組みです(控除のしくみの詳細)。亡くなった人の場合、翌年度の住民税がかからないため、3つのうち住民税の2つがなくなり、所得税の寄附金控除だけが残ります。

所得税:準確定申告で「死亡の日までの寄附」が控除の対象

年の途中で亡くなった人の所得税は、相続人が代わりに申告します。これが準確定申告で、国税庁のNo.2022によると、相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内に申告と納税をします。相続人が2人以上いる場合は、連署で1つの申告書を出すか、各人が別々に出します(別々に出すときは、ほかの相続人に申告した内容を知らせる義務があります)。

所得控除については、No.2022に「医療費控除の対象となるのは、死亡の日までに被相続人が支払った医療費」であり、「社会保険料、生命保険料、地震保険料控除等の対象となるのは、死亡の日までに被相続人が支払った保険料等の額」と書かれていて、寄附金控除も同じ考え方です。つまり、亡くなる前に本人が支払ったふるさと納税の寄附金は、準確定申告の寄附金控除の対象になります。亡くなったあとに相続人が支払った分は、亡くなった人の寄附にはなりません。

控除の計算は通常の所得税と同じで、「寄附金の合計(総所得金額等の40%が上限)− 2,000円」を所得から引きます。所得税率20%の人が5万円を寄附していた場合、所得控除は48,000円、所得税の減る額は48,000円 × 20.42% = 約9,800円です。残りの約38,000円は住民税の控除で戻るはずだった分ですが、住民税の控除がないため戻りません。

準確定申告には、寄附金受領証明書が必要です。亡くなった人の書類が見つからない場合は、寄附先の自治体に再発行を頼むか、ポータルサイトの「寄附金控除に関する証明書」(XML)を取る方法があります(受領証明書をなくした場合)。ポータルサイトのアカウントに相続人が入れない場合は、各自治体に直接問い合わせます。

これから家族の分も含めて寄附先を考える人は、上限額を出してから選ぶのが確実です。
さとふるで返礼品を見る

住民税:翌年1月1日に住所がないので、翌年度の住民税がかからない

総務省の個人住民税の説明では、個人住民税は「その年の1月1日現在に市区町村に住所のある人」に課税されます。2026年中に亡くなった人は、2027年1月1日に住所がないので、2027年度の住民税は課税されません。ふるさと納税の住民税の控除(基本分・特例分)は翌年度の住民税から引く仕組みなので、引く先の税がなく、控除もありません。

一方、亡くなった年の住民税(2026年度分。2025年の所得にもとづく)は、すでに課税されているので、残りの納付は相続人が引き継ぎます。ここに2025年のふるさと納税の控除が反映されている場合、その控除はそのまま有効です。「亡くなった年の寄附」と「前の年の寄附」で扱いが分かれる点に注意してください。

ワンストップ特例の申請書を出していた場合

ワンストップ特例は、確定申告をしない代わりに、寄附先の自治体から住所地の市区町村に連絡が行き、翌年度の住民税から控除する仕組みです。亡くなった人には翌年度の住民税がないので、申請書を出していても控除は受けられません。所得税の寄附金控除を受けるには、相続人が準確定申告に寄附金控除を書く必要があります(ワンストップ特例とは)。

準確定申告が必要かどうかは、亡くなった人の所得の状況で決まります。給与所得者で年末調整に相当する手続きが勤務先で済んでいて、ほかに申告するものがない場合、準確定申告は義務ではありませんが、寄附金控除を受けるためには申告をします(還付を受けるための申告です)。

相続人が相続した財産でふるさと納税をする場合

亡くなった人の寄附とは別に、相続人が相続した現金で自治体に寄附をする場合は、相続人自身のふるさと納税です。控除は相続人の所得税・住民税から受け、上限額も相続人の所得で決まります。

国税庁のNo.4141には、相続や遺贈で取得した財産を相続税の申告期限までに国や地方公共団体などに寄附した場合、その財産には相続税がかからないという制度が載っています。ただし、寄附によって相続人や親族の相続税・贈与税の負担が不当に減る結果になる場合や、寄附を受けた側が2年以内に公益目的に使わなくなった場合は適用されません。ふるさと納税で返礼品を受け取る場合にこの制度を使えるかどうかは、No.4141に明記がないので、税務署か税理士に確かめてください。

相続人がすることの順番

順番

すること

期限・見る先

1

亡くなった人が今年した寄附を確かめる(受領証明書・ポータルサイトの履歴・メール)

できるだけ早く

2

受領証明書がなければ自治体に再発行を頼む

自治体ごとに対応が違う

3

準確定申告に寄附金控除を書いて提出

相続の開始を知った日の翌日から4か月以内(国税庁 No.2022)

4

まだ届いていない返礼品の配送先を自治体に連絡

申し込み時の住所に届くため

5

亡くなった年の住民税(前年の寄附の控除を含む)の納付を引き継ぐ

市区町村からの通知

まとめ

年の途中で亡くなった人のふるさと納税は、死亡の日までに本人が支払った寄附が準確定申告の寄附金控除の対象になり、所得税の分だけ戻ります。住民税の基本分・特例分は、翌年1月1日に住所がなく翌年度の住民税がかからないため受けられず、ワンストップ特例も使えません。準確定申告は相続の開始を知った日の翌日から4か月以内で、寄附金受領証明書が必要です。相続した財産で相続人が寄附する場合は相続人自身のふるさと納税で、相続税の非課税の制度(No.4141)には要件があります。

出典:国税庁 タックスアンサー No.2022 納税者が死亡したときの確定申告(準確定申告)、国税庁 No.4141 相続財産を公益法人などに寄附したとき、総務省 個人住民税(1月1日現在の住所地で課税)、国税庁 No.1150 寄附金控除。数値例は所得税率20%で当サイトが試算。2026年10月5日に確認。