ふるさと納税の控除のしくみ|所得税・住民税の基本分・特例分の計算と、ワンストップ特例との違い

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ふるさと納税の控除は、所得税の控除と、住民税の「基本分」「特例分」の3つでできています。上限額の範囲なら、3つを合わせて「寄附額−2,000円」が控除されます。上限額を決めているのは住民税の特例分で、特例分は住民税所得割額の2割までです(総務省)。
この記事では、総務省・国税庁の説明と地方税法の条文で確かめた内容で、3つの控除の計算と、所得税と住民税の違い、ワンストップ特例との関係を整理します。記載の内容は2026年9月27日に確認したものです。
3つの控除
控除 | 計算 | 上限 | 控除のしかた |
|---|---|---|---|
所得税 | (寄附額−2,000円)×所得税の税率 | 対象になる寄附額は総所得金額等の40%まで | (寄附額−2,000円)を所得から差し引く(所得控除) |
住民税の基本分 | (寄附額−2,000円)×10% | 対象になる寄附額は総所得金額等の30%まで | 税額から差し引く(税額控除) |
住民税の特例分 | (寄附額−2,000円)×(90%−所得税の税率) | 住民税所得割額の2割まで | 税額から差し引く(税額控除) |
所得税の控除は、(寄附額−2,000円)を所得から差し引く寄附金控除で、その結果、所得税の税率を掛けた分だけ所得税が軽くなります(国税庁 No.1155)。所得税の税率は、2037年(令和19年)中の寄附まで復興特別所得税を加えた率(税率×1.021)で計算します(総務省)。所得税は寄附した年の分から、住民税は寄附した翌年度の分から差し引かれます。
計算例
所得税の税率が20%、住民税所得割額が20万円の人が、5万円を寄附して確定申告をした場合です。
控除 | 計算 | 金額 |
|---|---|---|
所得税 | 48,000円×20.42% | 約9,800円 |
住民税の基本分 | 48,000円×10% | 4,800円 |
住民税の特例分 | 48,000円×(90%−20.42%)。上限は20万円×20%=4万円 | 約33,400円 |
合計 | — | 48,000円(自己負担2,000円) |
特例分の「所得割額の2割」が上限額を決める
特例分が所得割額の2割を超えると、3つを合わせても(寄附額−2,000円)の全額は控除されず、自己負担が2,000円を超えます(総務省)。この境目が上限額で、おおよそ「住民税所得割額×20%÷(90%−所得税の税率×1.021)+2,000円」です。上の例の人なら、4万円÷69.58%+2,000円で約5万9,000円です。
2割のもとになる所得割額は、住宅ローン控除のように所得割額を計算したあとで引く税額控除を引く前の額です(地方税法第37条の2第11項・第314条の7第11項)。2027年(令和9年)中の寄附からは、特例分の上限が「所得割額の2割」と「193万円」の低いほうになりますが、193万円のほうが低くなるのは所得割額が965万円を超える人です(制度改正の年表)。上限額の計算はふるさと納税の限度額はいくら?にまとめています:さとふるの控除上限額シミュレーション
寄附額が多いときの上限(所得税40%・住民税30%)
上の表の「40%」「30%」は、控除の対象になる寄附額そのものの上限です。所得税の寄附金控除額は、「その年に支出した特定寄附金の合計額」と「その年の総所得金額等の40%」の低いほうから2,000円を引いた額です(国税庁 No.1150)。住民税の基本分の対象になる寄附額は、前年の総所得金額・退職所得金額・山林所得金額の合計額の30%までです(地方税法第37条の2第1項)。
- ほかの寄附も合わせて数える:特定寄附金には、ふるさと納税などの国・地方公共団体への寄附金のほか、公益社団法人・公益財団法人、認定NPO法人等への寄附金なども入ります。学校の入学に関してするものや、寄附をした人に特別の利益がおよぶものなどは入りません(国税庁 No.1150)
- 上限額とは別のもの:自己負担が2,000円で済む上限額は特例分の「所得割額の2割」で決まり、40%・30%よりずっと小さくなります。40%・30%が関係するのは、上限額を大きく超えて寄附する場合や、ほかにも多額の寄附をした場合です
ワンストップ特例では住民税からまとめて引く
ワンストップ特例を使うと、所得税からの控除は行われず、その分も含めた控除額の全額が翌年度の住民税から控除されます(総務省)。住民税から引く所得税の分は「申告特例控除額」といい、特例分に「所得税の税率÷(90%−所得税の税率)」を掛けて計算します(地方税法附則第7条の2・第7条の3)。上限額の範囲なら、合計は確定申告と同じ「寄附額−2,000円」です。上限額を超えたときの違いは上限額を超えたらどうなる?にまとめています。
手続き | 所得税 | 住民税 |
|---|---|---|
確定申告 | 所得控除で軽くなる(源泉徴収で納めすぎていれば還付) | 基本分+特例分を翌年度の住民税から |
ワンストップ特例 | 控除されない | 基本分+特例分+申告特例控除額を翌年度の住民税から |
寄附先を探せるサイト
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出典
- 総務省 税金の控除について。2026年9月27日確認
- 国税庁 No.1155 ふるさと納税(寄附金控除)、No.1150 一定の寄附金を支払ったとき(寄附金控除)(いずれも令和8年4月1日現在法令等)。2026年9月27日確認
- 地方税法(e-Gov法令検索):第37条の2、第314条の7、附則第7条の2・第7条の3(2027年1月1日施行の改正後を含む)。2026年9月27日確認


