記事一覧

都道府県にもふるさと納税はできる?控除は市区町村と同じ、2026年10月からの指定は46道府県(東京都だけ申出なし)|返礼品は県内の地場産品・ワンストップ特例は1県=1団体・住んでいる県は返礼品なし

都道府県にも寄附でき、2026年10月からの指定は46道府県です。

※本記事にはアフィリエイト広告(プロモーション)が含まれています。

ふるさと納税の寄附先は市区町村だけだと思っている人がいますが、都道府県にも寄附でき、控除の計算も市区町村への寄附と同じです。総務省が2026年9月25日に公表した指定の結果では、47都道府県のうち46道府県が2026年10月1日からの指定を受け、申出書を出さなかった東京都だけが指定の対象外です。この記事では、2026年10月5日に総務省の報道資料・告示・よくある質問で確認した内容にもとづき、都道府県への寄附の控除、返礼品の決まり、ワンストップ特例の数え方、住んでいる県に寄附したときの扱いを整理します。

結論:都道府県への寄附も2,000円を除いて全額控除、違うのは「東京都は対象外」

項目

都道府県への寄附

市区町村への寄附

寄附できるか

できる(総務省Q&A「日本全国の自治体(都道府県・市区町村)へ」)

できる

2026年10月1日〜2027年9月30日の指定団体

46道府県(東京都は申出なし)

1,735市区町村(1,741のうち6団体が申出なし)

控除の計算

同じ(2,000円を除いて所得税・住民税から控除、上限あり)

同じ

返礼品の基準

調達費3割以下、県内で生産された地場産品

調達費3割以下、市区町村内の地場産品

ワンストップ特例の団体数

1都道府県=1団体として数える

1市区町村=1団体

住んでいる自治体への寄附

寄附と控除はできるが返礼品は受け取れない

同じ

総務省の報道資料(2026年9月25日)では、全団体数1,788(都道府県47・市区町村1,741)のうち、指定の申出書を出した1,781団体(都道府県46・市区町村1,735)がすべて指定されました。申出書を出さなかったのは、東京都、長野県須坂市、岡山県総社市、岡山県吉備中央町、佐賀県みやき町、長崎県雲仙市、熊本県山都町の7団体です。指定を受けていない団体に寄附した場合の控除は指定を受けていない自治体に寄附したらの記事にまとめています。

控除の計算は市区町村と同じ:寄附先が県でも「都道府県民税+市区町村民税」から引かれる

ふるさと納税の控除は、地方税法第37条の2(都道府県民税)と第314条の7(市区町村民税)に定められていて、寄附先が都道府県でも市区町村でも、寄附した人が住む自治体の住民税(都道府県民税と市区町村民税の両方)と所得税から控除されます。寄附先が県だから県民税だけが減る、ということはありません。総務省のよくある質問Q2には「日本全国の自治体(都道府県・市区町村)へふるさと納税を行うことができます」とあり、Q5には控除の額に上限があり収入や他の控除の状況による、とあります。上限額の決まり方は限度額はいくら?の記事、控除の内訳は控除のしくみの記事にまとめています。

都道府県が募集する返礼品もポータルサイトに載っています。寄附先に県名(「北海道」「宮崎県」など)を入れて探すと、県が募集しているものを確かめられます。

さとふるで返礼品を見る

返礼品の決まり:県は「県内で生産された物」を返礼品にできる

返礼品の基準(総務省告示)は、調達費が寄附額の3割以下であること、地場産品であることの2つで、都道府県にも市区町村にも同じように適用されます。地場産品の定義は「当該都道府県等の区域内において生産された物品又は提供される役務その他これらに類するもの」で、県が寄附を募る場合は県内のどの市町村で作られた物でも地場産品に当たります。総務省の2019年4月1日の通知では、市区町村を包括する都道府県は、管内の市区町村による告示の解釈の整合性が確保されるよう助言する役割も求められています。3割の基準は3割ルールの記事、地場産品の基準は地場産品基準の記事にまとめています。

返礼品を用意していない都道府県や、使い道を限った寄附(災害支援、クラウドファンディング型)だけを募っている都道府県もあります。返礼品の有無は、各ポータルサイトか県のふるさと納税のページで確かめてください。

ワンストップ特例の「5団体」は都道府県も1団体として数える

ワンストップ特例は、総務省のよくある質問Q3にあるとおり「ふるさと納税先の自治体数が5団体以内である場合」に使えます。都道府県も1つの自治体(地方団体)なので、たとえば「北海道・札幌市・函館市・小樽市・旭川市・釧路市」に寄附すると6団体になり、ワンストップ特例は使えず確定申告が必要です。同じ県に複数回寄附しても団体数は1のままです。数え方は5団体ルールの記事、申請書の書き方はワンストップ特例申請書の書き方の記事にまとめています。

住んでいる県に寄附したら:控除は受けられるが返礼品はなし

総務省告示第2条第1号ニは「自団体住民に返礼品等を提供しないこと」を募集の基準にしています。これは市区町村だけでなく都道府県にも当てはまるので、自分が住んでいる県に寄附しても、控除は受けられますが返礼品は受け取れません。たとえば神奈川県横浜市に住む人が神奈川県に寄附した場合、控除の対象にはなりますが返礼品の対象外です。一方、同じ人が隣の静岡県や、神奈川県内でも住所地以外の鎌倉市に寄附した場合は、返礼品を受け取れます。住んでいる市区町村への寄附の扱いは住んでいる自治体にふるさと納税はできる?の記事にまとめています。

東京都だけが対象外:都内に住む人・都に寄附したい人の注意

東京都は、2026年10月1日からの指定について申出書を出していないため、指定の対象外です(東京都内の市区町村は全て指定されています)。指定を受けていない団体への寄附は、ふるさと納税の特例控除(住民税の特例分)の対象にならず、所得税の寄附金控除と住民税の基本分だけになります。東京都に寄附したい人は、この違いを知ったうえで寄附してください。なお、都内に住んでいる人が都外の道府県や全国の市区町村に寄附することは、ほかの地域の人と同じようにできます。

まとめ

都道府県へのふるさと納税は、市区町村への寄附と同じ控除(2,000円を除いて所得税・住民税から控除、上限あり)を受けられます。2026年10月1日〜2027年9月30日の指定団体は46道府県と1,735市区町村で、都道府県で指定を受けていないのは申出書を出さなかった東京都だけです。返礼品は調達費3割以下・県内の地場産品という基準、ワンストップ特例では都道府県も1団体として数え、住んでいる県に寄附すると返礼品は受け取れません。

出典:総務省 報道資料「ふるさと納税指定制度に係る総務大臣の指定」(2026年9月25日)・同 別紙(PDF・団体数と申出のなかった団体)・令和8年総務省告示第354号(PDF・指定する都道府県と市区町村)、総務省 ふるさと納税ポータルサイト「よくある質問」Q2・Q3・Q5、総務省自治税務局市町村税課長通知(2019年4月1日・PDF)(地場産品の定義、告示第2条第1号ニ)。2026年10月5日に確認。