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ふるさと納税の3割ルールとは|返礼品の調達費は寄附1件ごとに30%以下

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ふるさと納税の3割ルールとは、返礼品の調達費(自治体が実際に支払った額。消費税を含む)を、寄附1件ごとに、その寄附額の30%以下にしなければならないという決まりです。地方税法(第37条の2第2項)が、ふるさと納税の対象になる自治体(指定団体)の条件として定めています。期間の平均ではなく1件ごとに見るので、1つでも30%を超える返礼品があれば指定取消しの対象になり得ます。

この記事では、何が「調達費」に入るのか、違反した自治体の実例、2026年10月の見直しとの関係を、総務省の告示・Q&A・資料で確かめた内容だけで整理しました。確認日はすべて2026年9月26日です。

寄附額ごとの上限

寄附額返礼品の調達費の上限(30%)
10,000円3,000円
30,000円9,000円
50,000円15,000円
100,000円30,000円

総務省のQ&A(問13)は、「ある期間は4割、別の期間は2割にして、年間で3割以下にする」ことは認められず、一時期であっても3割を超える返礼品は提供できないとしています。

「調達費」に入るもの・入らないもの

調達費の数え方は、総務省の告示(平成31年総務省告示第179号 第4条。2026年10月1日からは第5条)とQ&A(問14〜問16)が決めています。

入るもの入らないもの・別の扱い
返礼品を調達するために自治体が実際に支払った額(原価や定価ではない)原価・仕入れ値・定価そのもの(判定には使わない)
その支払いにかかる消費税・地方消費税実費として支払った送料(こちらは募集費用の「送付」に入る)
名目が「送料」(実費を超える分)「サービス向上費」「生産奨励金」などでも、実質的に返礼品を増やすのに使われた支払い
あとで事業者に負担してもらう予定でも、自治体がいったん支払った額
奨励金・補助金・プロモーション費などの名目でも、実質的に調達に充てられた経費(2026年6月26日の通知)
  • 自治体の施設を使わせる返礼品や、自治体が自ら提供する役務は、それにふだんかかる額を調達費とします(告示)
  • 複数の返礼品をまとめて仕入れた場合は、数量や内容に応じて按分します(Q&A 問16)
※画像はAIによるイメージ

寄附する人は、まず自分の上限額を確かめてください(ふるさと納税の限度額はいくら?2026年分の目安表)。

3割を超えて指定を取り消された自治体

総務省の資料(2026年3月24日)によると、2019年6月の指定制度の開始から指定を取り消されたのは9団体で、そのうち5団体に3割ルールの違反がありました。

団体返礼割合(最大)取消しの施行
奈半利町35.4%(地場産品基準の違反もあり)2020年7月23日
都農町85%2022年1月18日
洲本市53.3%2022年5月1日
吉備中央町57%2025年6月17日
総社市46.4%2025年9月30日

取り消されると、その自治体への寄附はふるさと納税の特例控除(住民税の特例分)の対象から外れます。再び指定を受けられるまでの期間は、2026年3月31日以前に取り消された団体は2年、2026年4月1日以降に生じた違反で取り消される場合は3年以内です(2026年6月26日の通知)。同じ資料によると、奈半利町・都農町・洲本市はすでに指定に復帰しています。

全国の平均は26.5%

総務省の「ふるさと納税に関する現況調査結果」(2026年7月31日公表)によると、令和7年度の全国の返礼品の調達費は3,528億円で、受入額1兆3,314億円の26.5%でした(令和6年度は25.2%)。これは全国の合計での割合で、3割ルールは1件ごとに判定されます。

5割ルール(2026年10月からは寄附金活用可能額)との違い

3割ルール5割ルール → 寄附金活用可能額
見るもの返礼品1つずつの調達費期間全体の費用の合計(返礼品のほか送料・手数料・事務費・人件費など)
基準寄附額の30%以下費用50%以下 → 2026年10月から、寄附額から費用を引いた残りが52.5%以上(段階的に60%)
決めているところ地方税法総務省の告示 → 2026年10月から地方税法

返礼品1つずつが30%以下でも、送料や手数料を合わせた全体の費用が基準を超えれば違反になります。全体の基準の計算の仕方はふるさと納税の5割ルールとはにまとめています。

※画像はAIによるイメージ

2026年10月の見直しで3割ルールは変わるか

  • 30%という基準は変わりません。地方税法の条文の位置が第2項第2号から第3号に移り、調達費の数え方を定める告示の条も第4条から第5条に移ります(中身は同じ)
  • 変わるのは、費用全体の基準(上の表)と、地場産品の基準です。区域内での製造・加工によって返礼品の価値の過半が生じていることの証明と公表などが求められます(令和7年総務省告示第220号)

地場産品の基準は地場産品基準とは、掲載が終わると予想されるカテゴリは2026年10月に消えるふるさと納税の返礼品は?で扱っています。

寄附する人にとって

  • 3割は自治体が実際に支払った額で判定するので、店頭の価格で計算した割合とは一致しません
  • 3割ルールは自治体が守る基準です。寄附する人の控除の計算の仕方が変わるものではありません。返礼品を受け取ったときの税金の考え方はふるさと納税の返礼品に税金はかかる?にまとめています
  • 寄附の前に控除上限額を確かめておくと、上限を超えて自己負担が増えるのを防げます。さとふるの控除上限額シミュレーションで年収と家族構成から目安を出せます

出典

いずれも総務省。確認日:2026年9月26日

  • 平成31年総務省告示第179号(現行。第4条=調達費の算定)PDF、同(2026年10月1日適用。第5条)PDF
  • 「ふるさと納税に係る指定制度の運用についてのQ&Aについて」(2026年4月1日付け 総税市第33号。問13〜問16)PDF
  • 「ふるさと納税に係る指定制度の運用について」(2026年6月26日 総税市第71号。返礼割合3割以下基準、指定取消しの期間、地方税法の条文)PDF
  • 「ふるさと納税について(指定基準に係る告示改正)」(2026年3月24日。過去の指定取消し事例)PDF
  • 「ふるさと納税に関する現況調査結果(令和8年度実施)」(2026年7月31日)PDF
  • 令和7年総務省告示第220号(地場産品基準の見直し。2026年10月1日から)PDF