記事一覧

年金受給者はふるさと納税で控除を受けられる?対象になる年金と手続きの選び方

※本記事にはアフィリエイト広告(プロモーション)が含まれています。

年金を受け取っている人も、ふるさと納税はできます。控除を受けられるかどうかは、受け取っている年金に税金がかかっているかと、住民税の所得割がかかっているかの2点で決まります。この記事では、その見分け方と、手続き(ワンストップ特例か確定申告か)の選び方を、国税庁・総務省・日本年金機構の公表資料で整理します。記載の内容は2026年9月26日に確認したものです。

控除を受けられる人・受けられない人

受け取っている年金と住民税ふるさと納税の控除
老齢年金(国民年金・厚生年金など)を受け取り、住民税の所得割がかかっている受けられる
老齢年金を受け取っているが、住民税の所得割が0円受けられない(寄附額の全額が自己負担)
遺族年金・障害年金だけを受け取っている受けられない(これらの年金には所得税がかからない)

控除を受けられない場合でも寄附はでき、返礼品も届きます。ただし税金は安くならないので、寄附額はそのまま自己負担になります。

税金がかかる年金・かからない年金

国民年金・厚生年金・共済年金などの老齢年金や、会社の企業年金は「公的年金等」として雑所得になり、所得税・住民税の対象です(国税庁 No.1600)。

一方、国民年金法や厚生年金保険法などに基づいて遺族に支給される遺族年金は、原則として所得税も相続税もかかりません(国税庁 No.1605)。日本年金機構も、障害年金や遺族年金は所得税の課税対象になっていないため、公的年金等の源泉徴収票を送らないと案内しています。

見分け方:日本年金機構から「公的年金等の源泉徴収票」が届いていれば、税金がかかる年金を受け取っています。遺族年金・障害年金だけの人には届きません。

住民税の所得割がかかっているかを確かめる

ふるさと納税の控除の大部分は、住民税の所得割から差し引かれます。所得割が0円なら、差し引く先がありません。

所得割額は、毎年6月ごろに届く住民税の通知書に書かれています。年金から住民税が天引きされている人は「税額決定通知書」、自分で納める人は「納税通知書」です。見る欄は住民税の通知書で控除額を確かめる方法で説明しています。

目安として、65歳以上で年金収入だけの人は、年金収入が153万円以下だと、公的年金等控除(110万円)と住民税の基礎控除(43万円)で課税される所得が0円になり、所得割はかかりません。社会保険料などの控除がある人は、もっと高い年金収入でも0円になります。

上限額の目安

年金受給者の上限額は、会社員向けの「年収別の早見表」では出せません。年金は給与所得控除ではなく公的年金等控除で所得を計算するからです。計算の手順と、年金収入200万円・250万円・300万円の計算例は年金受給者のふるさと納税の上限額はいくら?にまとめています。通知書の所得割額が分かれば、上限額計算ツールですぐに出せます。

手続きは「ワンストップ特例」か「確定申告」

あなたの状況手続き
年金収入が400万円以下で、年金以外の所得が20万円以下(確定申告が不要)、寄附先が5団体以内ワンストップ特例を使える
医療費控除などを受けるために確定申告をする確定申告で寄附金控除も申告する
年金収入が400万円を超える、または年金以外の所得が20万円を超える確定申告が必要。寄附金控除も確定申告で申告する

年金受給者で確定申告が不要になるのは、その年の公的年金等の収入が400万円以下で、公的年金等以外の所得が20万円以下の場合です(国税庁 No.1600「公的年金等に係る確定申告不要制度」)。ワンストップ特例は、確定申告の不要な給与所得者等で、寄附先が5団体以内の人が使えます(総務省)。

確定申告が不要な人でも、住民税の申告が必要な場合があります(国税庁 No.1600)。ワンストップ特例の申請期限はワンストップ特例の期限、確定申告の手順はふるさと納税の確定申告のやり方をご覧ください。

医療費控除を受ける年は上限額が下がる

医療費控除を受けると課税される所得が減り、住民税の所得割も減るため、ふるさと納税の上限額も下がります。医療費控除は確定申告が必要なので、その年はワンストップ特例ではなく確定申告で寄附金控除を申告します。詳しくはふるさと納税と医療費控除の併用をご覧ください。

上限額を確かめてから寄附する

年金収入から入力できる外部のシミュレーションもあります。社会保険料などを一律の仮定で置くため、通知書の所得割額から出した数字より粗い目安です。
さとふるの控除上限額シミュレーションを見る

出典

  • 国税庁 タックスアンサー No.1600「公的年金等の課税関係」(令和8年4月1日現在法令等)国税庁のページ
  • 国税庁 タックスアンサー No.1605「遺族の方に支給される公的年金等」国税庁のページ
  • 日本年金機構「障害年金や遺族年金を受けている人にも公的年金等の源泉徴収票は送付されるのでしょうか。」日本年金機構のページ
  • 総務省 ふるさと納税ポータルサイト「よくある質問」(ワンストップ特例の対象)総務省のページ
  • 浜松市「所得控除の種類 その3(扶養控除等)」(住民税の基礎控除43万円)浜松市のページ

いずれも2026年9月26日に確認しました。個別のご判断は、お住まいの市区町村の税務担当または所轄の税務署にご確認ください。