転職した年のふるさと納税|上限額は前職と転職先の給与の合計で見る(計算例と手続き)

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転職した年のふるさと納税の上限額は、その年(1月〜12月)に受け取った給与・賞与の合計で決まります。前の勤務先の分と転職先の分を足した額で見ます。無職の期間は給与がないので、その分だけ合計が減ります。失業手当(基本手当)には税金がかからないので、合計に入れません。
この記事では、給与の合計の出し方と計算例、年末調整・ワンストップ特例・引っ越しの手続きを、国税庁と地方税法で確かめた内容で整理します。記載の内容は2026年9月27日に確認したものです。
給与の合計の出し方
- 前の勤務先の分:前の勤務先の源泉徴収票の「支払金額」を見ます
- 転職先の分:入社してから12月までに受け取る給与と賞与の見込みを足します
- 合計をシミュレーションに入れる:シミュレーションの年収の欄に、1と2の合計を入れます
控除の計算は、寄附した年の所得をもとにします。前の年の年収ではありません。
計算例:見る年収を間違えると上限額がずれる
1〜6月は前の勤務先で月給30万円、7〜12月は転職先で月給25万円(賞与なし)、独身の場合です。社会保険料は例として給与の15%、ほかの控除はないものとして計算した目安です。
見る年収 | 年収 | 住民税の所得割 | 上限額(目安) |
|---|---|---|---|
正しい:前職と転職先の合計 | 330万円 | 12万8,000円 | 約3万2,000円 |
間違い:前職の月給で1年分 | 360万円 | 14万4,500円 | 約3万6,000円 |
間違い:転職先の給与だけ | 150万円 | 8,000円 | 約3,800円 |
- 前職の月給のまま1年分で見ると、上限額を約4,000円多く見積もることになり、その分は自己負担が増えます
- 転職先の給与だけで見ると、上限額をかなり少なく見積もります
- 330万円の場合:給与所得は330万円×30%+8万円を給与所得控除として引いて223万円。住民税の課税所得は223万円−43万円−49万5,000円=130万5,000円で、所得割は調整控除2,500円を引いて12万8,000円。所得税率は5%なので、上限額は2万5,600円÷84.895%+2,000円=約3万2,000円です
令和8年分の所得税と令和9年度分の住民税の給与所得控除(最低74万円)、基礎控除(所得税104万円・住民税43万円)、住民税の所得割10%、調整控除で計算しています。計算の考え方はパート主婦のふるさと納税、上限額の調べ方は上限額の調べ方で説明しています。
無職の期間・失業手当・退職金
- 無職の期間:その間は給与がないので、1年の給与の合計が減り、上限額も下がります
- 失業手当(基本手当):税金がかからないので、年収に入れません(雇用保険法第12条)。詳しくは失業中・無職のふるさと納税
- 退職金:退職所得は、原則としてほかの所得と分けて所得税を計算します。「退職所得の受給に関する申告書」を出していれば、原則として確定申告はいりません(国税庁 No.1420)。シミュレーションには給与・賞与の合計を入れます。詳しくは退職した年のふるさと納税
年末調整と、ワンストップ特例・確定申告
- 年の途中で就職した人の年末調整:前の勤務先から受け取った給与も含めて年末調整をします。前の勤務先の源泉徴収票を、転職先に出します。出さないと年末調整ができず、確定申告で精算することになります(国税庁 No.2674)
- ワンストップ特例:確定申告をしなくてよい給与所得者などで、寄附先が5自治体以内なら使えます(ワンストップ特例制度の申請手順)
- 確定申告をするとき:年末調整を受けずに確定申告で所得税を精算する場合などは、ワンストップ特例の申請はなかったものとみなされます。ふるさと納税の寄附も、すべて確定申告に入れます
- 年の途中で退職して再就職しなかったとき:年末調整を受けられず、所得税を納めすぎていることがあります。翌年に確定申告(還付申告)をすれば還付を受けられ、翌年1月1日から5年間出せます(国税庁 No.1910)
転職で引っ越したとき
ワンストップ特例を申請したあと、寄附した翌年の1月1日までに住所や氏名などが変わった場合は、翌年1月10日までに、申請した自治体へ変更を届け出ます(地方税法附則第7条第4項)。届け出ずに、自治体からの通知が1月1日の住所地と違う市区町村に送られると、ワンストップ特例の申請はなかったものとみなされます(同条第6項)。書き方は引っ越したときの住所変更の届出にまとめています。
寄附の前にすること
- 前の勤務先の源泉徴収票を手元に置く(年末調整でも使います)
- 転職先の給与と賞与の見込みを足して、1年の合計を出す
- 合計でシミュレーションする:さとふるの控除上限額シミュレーション
- 賞与の額が分かったときなど、見込みが変わったら計算し直す
寄附先を探せるサイト
関連する記事
出典
- 国税庁 No.2674 中途就職者の年末調整、No.1910 中途退職で年末調整を受けていないとき、No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)(いずれも令和8年4月1日現在法令等)。2026年9月27日確認
- 国税庁「源泉所得税の改正のあらまし」令和8年4月:基礎控除、給与所得控除。2026年9月27日確認
- 大阪市「令和9年度から実施される市民税・府民税の税制改正について」:住民税の給与所得控除74万円・基礎控除43万円。2026年9月27日確認
- 雇用保険法(第12条 公課の禁止)、地方税法(第37条の2、附則第7条)(e-Gov法令検索)。2026年9月27日確認
- 総務省 税金の控除について。2026年9月27日確認
本記事は税の仕組みを整理したものです。実際の税額は、お住まいの市区町村の住民税決定通知書や窓口、税務署で確認してください。


